Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
小崎 完*; 澤口 拓磨; 藤島 敦; 佐藤 正知*
Physics and Chemistry of the Earth, 35(6-8), p.254 - 258, 2010/00
被引用回数:21 パーセンタイル:54.44(Geosciences, Multidisciplinary)モンモリロナイトを主成分とする圧縮ベントナイトは、高レベル放射性廃棄物の地層処分において緩衝材の候補材とされている。処分場において想定されるベントナイトの変質の一つとして交換性陽イオンであるNaのCaへの部分的な置換が考えられる。Caはセメント系材料から溶出し、緩衝材内に拡散する。本研究では、ベントナイト緩衝材の性能を低下させる可能性のある上記変質を評価するため、種々のCaイオン当量分率に調整したNa/Ca混在型モンモリロナイトを用いた非定常一次元拡散試験を行い、HTOとCaイオンの見かけの拡散係数を決定した。乾燥密度1.0Mg mにおけるHTOの見かけの拡散係数はCaイオン当量分率が増加するに従い、わずかに増加した。しかしながら、同乾燥密度におけるCaの見かけの拡散係数及び拡散の活性化エネルギーはCaイオン当量分率に依存しなかった。この結果より、おもに間隙水中を拡散すると想定されるHTOとは異なり、Caイオンの拡散は層間で支配的に起こっていると考えられる。
山口 徹治; 山田 文香; 根岸 久美*; 星野 清一; 向井 雅之; 田中 忠夫; 中山 真一
Physics and Chemistry of the Earth, 33(Suppl.1), p.S285 - S294, 2008/00
ベントナイトとセメントが共存する放射性廃棄物処分場の人工バリアシステムの長期的な変質を評価することは安全評価上重要である。これまでに実施してきた研究成果に基づく評価手法整備をさらに進めるため、本研究ではまず、セメント系材料の変質で生成する可能性のある鉱物を既往の知見から選定し、二次鉱物生成モデルを作成した。セメント硬化体の変質試験を実施して、このモデルを検証した。また、既に開発していたベントナイトの透水係数モデルに、温度に依存する粘性項を付加し、この新しいモデルを原環センターが報告していた80Cにおける透水試験の推移と照合することで検証した。さらにこれらのモデルを用いて、セメントとベントナイトが共存する人工バリアシステムの10,000年間に渡る変質を解析し、その計算結果を詳細に検討することにより、温度が変質挙動に強く影響すること、変質はベントナイト中の主要な鉱物の溶解速度が遅いことや、拡散でしか物質が移行しないことにより制限されること、はじめの1,000年間に比べてその後は変質速度が有意に遅くなること、地下水中の塩濃度は変質挙動に複雑な影響を与えることなどを見いだした。
佐藤 治夫
Physics and Chemistry of the Earth, 33(Suppl.1), p.S538 - S543, 2008/00
地層処分において使用される人工バリア材及び埋め戻し材を構成する主要構成粘土鉱物であるスメクタイトに着目し、その表面での水の熱力学データに基づいてベントナイトの膨潤圧を求めた。スメクタイト密度0.6-0.9Mg/mの範囲において、含水比(0-83%)をパラメータにスメクタイト表面の水の活量と相対部分モルギブスの自由エネルギー(dG)を測定した。スメクタイトは、あらかじめ、層間イオンをNaに置換させるとともに、可溶性塩を除去し、精製したものを用いた。活量とdGは含水比の減少に伴い低下し、過去に報告されたクニピアF(ほぼ100%がスメクタイト)と同様な傾向であった。自由水と含水したスメクタイト間での平衡状態における水の化学ポテンシャルバランスの差(dG)に基づいて膨潤圧を計算し、さまざまな種類のベントナイトや種々の条件で取得された実測値と比較した結果、計算値は実測値と一致した。このことは、ベントナイト中のスメクタイト含有率や珪砂混合率が既知の場合、スメクタイト表面での水の熱力学データに基づいて、任意のベントナイトや乾燥密度に対する膨潤圧を定量的に求めることができることを示している。
田中 真悟*; 野田 菜摘子*; 東原 知広*; 佐藤 正知*; 小崎 完*; 佐藤 治夫; 畑中 耕一郎
Physics and Chemistry of the Earth, 33(Suppl.1), p.S163 - S168, 2008/00
圧縮ベントナイト中の物質移行経路について検討するため、ベントナイトの主成分であるモンモリロナイト中の水の移行挙動について調べた。Oを水のトレーサとし、モンモリロナイトの乾燥密度1.0, 1.2, 1.4Mg/mに対して拡散実験と電気浸透実験を行った。拡散実験からは見掛けの拡散係数を、電気浸透実験からは移流速度と水理学的分散係数を決定するとともに、これまでに報告されているHe, Na, Clのデータと比較することにより移行経路について検討した。各イオンの濃度分布とピーク位置の比較から、分散係数はHe, HO, Cl, Naの順に減少し、この違いは化学種によって移行経路が異なるとともに、移行経路の違いによって分散係数が異なったことによると考えられた。
山口 徹治; 坂本 好文; 赤井 政信; 高澤 真由美; 飯田 芳久; 田中 忠夫; 中山 真一
Physics and Chemistry of the Earth, 32(1-7), p.298 - 310, 2007/00
被引用回数:43 パーセンタイル:72.99(Geosciences, Multidisciplinary)モンモリロナイトの溶解速度,水酸化物イオンの拡散係数及び透水係数をベントナイト-砂混合土圧縮体について実験的に調べ、定式化した。これらの式を用いてベントナイト系人工バリアの透水係数の変化を予測するために、物質移行-化学反応連成解析コードを開発した。
杉田 裕; 藤田 朝雄; 高橋 義昭*; 川上 進; 梅木 博之; 油井 三和; 浦上 学*; 北山 一美*
Physics and Chemistry of the Earth, 32(1-7), p.32 - 41, 2007/00
被引用回数:6 パーセンタイル:20.74(Geosciences, Multidisciplinary)本論文はPhysics and Chemistry of the Earth Tours 2005 Meeting特集号に投稿する論文である。日本の処分事業を進めるうえでのアプローチについて紹介するとともに、処分場概念の設計へ反映する材料の要件の検討の一例として、処分場の閉鎖にかかわる材料と人工バリア材料との関連について水理解析の結果を示している。処分事業を進めるうえでのアプローチとしては、公募方式の採用に基づき、処分場が決まっていない前提条件でどのように処分場の性能を確保するか、その確からしさが段階を追って精度を増すという考え方を示したものである。